写真提供／tomotosi

「ザ・マスクウーメン 金藤みなみ個展」は2020年8月3日（月）から8月10日（月祝）までサルビアホールのギャラリーで開催された現代美術展です。作品や展示記録をご覧いただき、会場の雰囲気を味わっていただければ何よりです。

Mask #014 

 紙にプリント

2016年

「セルフィーとマスク」は金藤みなみさんにとって、2009年の大学在学時から関心のあるテーマでした。セルフィー（selfie：自撮り）を撮るとき、その人は自分の顔と対峙します。時に自分の顔の嫌いな部分が見えないよう角度に気をつけたり、時にアプリで加工したり……。セルフィーが自意識やコンプレックスを映す鏡だとしたら、その人がマスクをしていることにどんな意味を見出せるでしょうか。

Mask #030

紙にプリント

2016年

おじさんになる私

紙にプリント

2011年

南国の女の子のためのマスク

キャンバスに油彩

2010年

金藤みなみのじゃじゃ馬ならし

シングルチャンネルビデオ

2019年

シェイクスピアの戯曲や日本の古典『御伽草子』の挿話など、古今東西に存在するフィクションを手掛かりにしながら、舞台においてマスクが果たしてきた役割を考えます。

Mask for the god of the battle／戦いの神様（マルス）のためのマスク

（展示「現代戦争画展」より）

綿布にアクリル絵具、油絵具、オイルパステル、色鉛筆、UV樹脂、FRP、ファブリック、模型等

2016年

 金藤みなみの鉢かづき姫

紙にプリント

2020年

世界大戦

ルネ・マグリット《世界大戦》より

布にアクリル着彩、ファブリック

2020年

教科書に載るような誰もが知っている作品でさえ、今見ると、制作された当時とは違った見方・解釈・意味が生じることはよくあります。これは、制作時から現在に至る文脈から見れば確かに誤読ですが、作品の新たな価値を見出すためにあえてするポジティブな誤読とも言えるでしょう。

ザ・マスクウーメン

シングルチャンネルビデオ

2020年

Keep my name after marriage／結婚後も名を残す

シングルチャンネルビデオ

2018年

伝統芸能などにおいて、演者は仮面（マスク）をつけながら役割を演じることがあります。日常生活を営む私たちも、もしかしたら、家を出た瞬間、ほんとうの私を隠して何かしら仮面を着けているのかもしれません。

同じように、演じることとその人の装いには、深い関係があります。それは広い意味でマスク（装うこと・覆い隠すこと）と呼ぶこともできるでしょう。

いま、マスクは人々の生活にとってなくてはならないものですが、それとは少し違った観点から、人々の生活にとってなくてはならないマスクについて考えます。

足の長い女の子のためのマケット

パネルに油彩

2009年